STORES Product Blog

こだわりを持ったお商売を支える「STORES」のテクノロジー部門のメンバーによるブログです。

社内イベントを撮影する技術

みなさんこんにちは。モバイル開発本部シニアマネージャーの @huin です。今日はモバイルと全く関係ない話です。

突然ですが私はカメラが趣味でして、真冬の北海道に流氷を撮りに行ったり、梅雨の男鹿半島に紫陽花を撮りに行ったりしています。また、長年スタッフをやっている iOSDC Japan でも仕事の合間に写真を撮っています。

というのもあってSTORES でもイベントで撮影係することが多く、今年は4月と11月の社内イベント VERSION (※) と、11月26日に行われた自社カンファレンス STORES TechConf 2025 の計3回で撮影係をしていました。

イベントで撮影係をやりたいぞ!という奇特な方はいないかもしれませんが、 カメラを持っているという理由で頼まれる方はいるかもしれませんので、 もし頼まれた時のために、どんなことに気をつけながらイベント撮影をしているかをご紹介したいと思います。

※ 11月のVERSIONはまだ記事が公開されていません。もうしばらくお待ちください

事前準備

何を目的にするか?

最初に確認しておくことは撮影の目的です。 経験的には以下の2つが多いと思っています。

  1. 社外向けの広報素材として
  2. 社内の記録 (思い出)

後者(社内の記録用)であれば、例えば社員がカメラに向かってピースをしているような和気藹々とした写真をたくさん撮っていけばいいのですが、前者の場合にはそれだけでなく会社としてかちっとした写真も意識して撮る必要がでてきます(これも会社の文化にはよりますが)。目的は1つに絞る必要はなくて例えば両方でもいいのですが、どんな使われ方をするか?は確認しておいた方がいいと思います。

当日の動きの確認

必ず事前に、主催者と一緒に当日のタイムラインを確認しておきましょう。 イベントのタイムライン (準備から撤収まで) と会場図を眺めながら、 いつどこで何が行われ、どの瞬間の写真が特に欲しいか?を話しておきます。

たとえば STORES TechConf 2025 のアイキャッチ画像は、 主催のえんじぇるさんから「このショットは必ずください」と言われた1枚でした。

開催レポートのアイキャッチ画像

もし撮影係が複数いる場合には、お互いの担当(時間・エリア・撮影対象)をざっくりでも確認しておくことをお勧めします。

これをすることで、撮影の装備や当日の自分の動きが自ずと決まってきます。

装備の確認

撮影係を頼まれる時点で写真好き・上手(と思われている)な人だと思うので、ご自身の機材で戦いましょう。

大事なのはカメラ本体というよりもレンズの方で、どこから何を撮るか?で装備を変える必要があります。人によって意見変わるかと思いますが、自分の場合は下記のように使い分けています。(いずれも35mm換算)

  • 集合写真 : 16mm前後の超広角
  • フロア (ホワイエなど) の一般撮影 : 24-70mm の標準レンズ
  • ステージ(登壇者) : 70-200mm 以上の望遠レンズ

本体はともかく保有レンズは人によって全然違いますし、 広角から望遠まで取り揃えている人も多くはないと思うので、 もし不足してるものがあれば、レンズのレンタルサービスの利用も検討すると良いと思います。

ちなみに、 STORES TechConf 2025 では RF100-300mm F2.8 L IS USM というCanonのレンズの中でも最上級のレンズをレンタルで使わせていただきました。

左から100-300mm F2.8、24-70mm F2.8、70-200mm F4 の3本

カメラ・レンズ以外にも下記については忘れずに準備しておきましょう。

記録メディア (SDカードやCFExpressなど)

とにかく十分な容量を確保しましょう。目安として、私の場合は1日で1,300枚ほどRAW撮影して100GB弱くらいのデータ量になります。

バッテリー

どれだけあれば十分か?というのは決めづらいですが、私の場合は4本用意しています。充電器も用意しておくと、空になったものから充電して再利用できるのでさらに安心です。

カメラバッグ

本格的なものを買う必要はないのですが、ショルダーバッグ的なものを用意しておくとレンズを複数本切り替えて使う場合に便利です。

色々考えていると荷物はどんどん膨らんでいってしまうので、 最近は2-3泊用のスーツケースにカメラ用ソフトケースを入れて会場入りしています。 当日、必要なものが不足して困ることがないよう、事前準備はしっかりしておきましょう。

いざ、撮影当日

イベント当日、会場入りして最初にやることは撮影ポイントの確認です。特に登壇者を撮影する場合には、必ずどのポイントから撮るか?と、撮影ポイント間をどのルートで移動するか?を決めておきましょう。

発表中は部屋は暗いことが多いですし、下手に歩き回ると参加者のノイズにもなってしまうので、効率的に移動しつつ撮れ高を稼ぐ必要があります。また、リハをやっているようであれば、実際に撮影してみてカメラの設定を決めておくことも重要です。

それらの準備が終わったら、あとは準備をしているスタッフの様子を撮ってあげると良い思い出になって喜んでもらえます。

撮影で気をつけているポイント

イベントが始まったらあとは撮影していくだけです。 イベント撮影だからといって特別な工夫をするというよりは、 一般的に言われる「良い写真の撮り方」を一つずつ実践していくイメージです。

参考までに、自分が気をつけているポイントを列挙してみます。

1. 可能なかぎりシャッタースピードを確保

明るさやノイズは最近の現像ソフトである程度カバーできるのですが、 手ブレだけはあとから修正するのは困難です(と私は考えています) 特に200mmの望遠の場合には手ブレが大きくなりやすいので細心の注意が必要です。 なので、私の場合はまずシャッタースピードを決めて(目安は 1/200 くらい)、 そこから露出をISO感度を決めて設定を作っていくようにしています。

2. 構図を意識しつついろんなバリエーションの写真を撮る

いわゆる「三分割構図」などのパターンを意識しつつ登壇者や参加者の写真を撮っていきます。パースの効いた写真を撮ったり前ボケをうまく取り入れたりと、色々工夫しながら撮影していきましょう。登壇者の場合には、スクリーンをフレームに入れた引きの写真と、しっかりズームアップした写真など、バリエーションを作ることで素材としての使いやすさが広がります。ちなみに撮影のタイミングで完璧な構図を作る必要はありません。クロップすることであとから調整できるので、おおよそのフレームを意識できれば大丈夫です。

主題を真ん中に置く日の丸構図
スクリーンも入れつつ登壇者は右下3分の1の部分に配置

3. できるだけ前を向いている写真を撮る

これは登壇者の撮影についてですが、20-40分くらいの発表時間と写真を撮る時間は比較的長くあります。 しかし目線を上げて会場をみている瞬間というのは、実は多くありません。 スクリーンや手元のPCを見る時間のほうが長く、目線を上げるのは一瞬だけということが多いのです。

なので、発表中むやみにシャッターを切るのではなく、目線を上げる一瞬を狙って撮るように心がけています。 (人によって目線を上げるリズムがあるので、そこをうまく読むのがコツです。とても難しいですが。。。)

事前に「できるだけ目線を上げて会場を見て話してください」とインプットすることもやりつつ、 ぜひカメラマンの技術で良い写真をとってあげましょう。

前を向く一瞬を狙って、撮る

撮影後のお仕事

撮影係の仕事は撮影した後が本番です。というのも1,000枚を超える写真を選別・現像する必要があるからです(丸1日くらいかかることもあります)。

大事なのはしっかりと厳選することです。頑張ってシャッターを切り続けていると、同じシーンの写真が20-30枚くらいに膨らむことも珍しくありません。しかし、それをそのまま納品されても、使う側が選べないので困ってしまいます。2-3枚くらいにちゃんと絞りましょう。

また、この時にクロップ機能を使って構図を整えたり、周辺に写っている余計なものを消してあげることで見栄えは確実にアップします。最低でも写真中の水平・垂直をとるくらいは行いましょう。

垂直に見える写真 (左) も実は大きく傾いた写真をクロップしたもの

私の場合、色の調整は最低限にしています。全体の色温度・露出・彩度をできるだけクセのない色に整える程度しか行いません。他の撮影者の写真と組み合わせて使うのが難しくなると考えているからです。あとで利用する場合にデザイナーがよしなに調整しやすいように気をつけているつもりです。

まとめ

というわけで私がイベント撮影で気をつけているポイントをご紹介しました。

イベントの撮影は、暗い中望遠で登壇者を撮影する難しさや、会場内歩き回る中で設定を調整しながら撮影する難しさなど、やってみると意外に奥が深くしっかりと沼にハマれます。

いずれにしても撮影の経験値を積むには良い機会なので、撮影係を頼まれた写真好きの方にはこの記事を参考に沼にハマっていただければ幸いです。