STORES Product Blog

こだわりを持ったお商売を支える「STORES」のテクノロジー部門のメンバーによるブログです。

ワーキンググループが目的を達成したので解散した話

id:RYoMa_0923 です。

STORES 社内ではワーキンググループが複数存在し、テーマにそった活動をプロダクト横断で取り組んでいます。

表題のとおり、Cloud Infrastructure and Toolsワーキンググループ(以下、CIT WG)は目的を達成したと判断し解散しました。

CIT WGは、コスト、セキュリティやプロダクト横断でのパブリッククラウド活用における課題共有・解決を目的として組成されました。 昨年には、Cloud Infrastructure & Tools ワーキンググループの紹介にて取り組み紹介をしていました。

改めて活動開始を見返してみると、2021年6月にワーキンググループとしてのキックオフを実施しており、およそ2年強の活動期間でした。 本エントリーでは、CIT WGの取り組みの成果について改めて振り返ってみたいと思います。

CIT WGの成果

CIT WGではさまざまなテーマに取り組んできましたが、当初の目論見どおり下記3つの観点で成果を挙げることができました。

  1. コスト
  2. セキュリティ
  3. ナレッジ共有

以降では、それぞれの成果の具体的な内容について振り返ってみます。

コスト管理

コスト管理では、AWSおよびDatadogの利活用にて大きな成果を挙げることができました。

AWS Organizationを導入することで、ボリュームディスカウントをより効率的に利くようにする、プロダクト横断的なコスト把握を容易化することを実現できました。 結果としてリザーブインスタンス購入計画の立案やSavings Planの適正な導入ができました。 また、Datadogについてはマルチオーガニゼーションを導入するとともに、横断でのコストモニタリングやコミットメントによるディスカウントの獲得を着実に進められるようにしました。

セキュリティ

セキュリティでも複数の取り組みがありました。 AWS IAM Identity Centerとの連携や、Datadogへのログインはoktaと連携することで高いユーザビリティを維持しながら、セキュリティを実現しました。 oktaとの連携に際しては、コーポレートエンジニアリングのチームに協力いただきながら進めることができました。 そのほかさまざまなAWSのマネージド系のセキュリティサービスを個々のAWSアカウントに一括で導入できるようになり、構成上の課題などにも気づきやすくなりました。

ナレッジ共有

ナレッジ共有については、過去の記事でも紹介した通り複数の取り組みを進めました。 社内での勉強会の開催はもちろん、学習や検証のために安全に試行錯誤できる環境(サンドボックス環境1)の提供などを実施しました。 また、AWSエンタープライズサポートの窓口としての役割もCIT WGが担いました。

取り組みの結果としてプロダクトの課題についての相談の場としてCIT WGが機能するようになり、結果としてプロダクトを横断する形で相談事や課題について議論する土壌は作れたと思います。

最後に

立ち上げから解散までの2年強の議事録を見返してみるとCIT WGにて挙がった議論トピックは40以上にのぼりました。 いずれもプロダクトおよび、それに関わる業務プロセス面での横断的な改善事項に関わるようなものであり、ワーキンググループとしての目的を達成するための取り組みが着々とできていたのだなと感じています。

CIT WGの中で管理・運用されていたものもありますが、それらの引き継ぎ先となる組織もすでに立ち上がっており、運用が始まっている状態です。 現時点ではCIT WGとしての目的は達成したという判断の元で発展的に解消できたことは発足当初から関わっていた身としては喜ばしく思っています。 組織としてのフェーズや事業規模が拡大する中で同様のワーキンググループが必要となる時がいつかくるとは思いますが、その時はより高いレベルの取り組みを実現できることを期待しています。


  1. 過去のブログではAWSGoogle Cloudのみでしたが、今はCloudflareも提供しています。