STORES Product Blog

こだわりを持ったお商売を支える「STORES」のテクノロジー部門のメンバーによるブログです。

SRE チームがバックエンドチームと合流した話

はじめに

こんにちは、エンジニアの shibuya です。STORES では2023年アドベントカレンダーを連載しており、その中の12/08分の記事となります。

STORES のネットショップ部門では 元々 SRE チームと バックエンドチーム、フロントエンドチームが分かれていました。今回様々な理由から SRE チームがバックエンドチームに合流することになったのでその際どうだったかをご紹介します。

SREからバックエンドチームへ

私は元々 SRE チームに所属していて、インフラのアップデートや脆弱性対応、アカウントの管理や、負荷対策などをチームで行なっていました。SLI/SLO の運用も検討はしていたもののまだ導入に至っていないという状態でした。そこから、フロントエンド、バックエンド、SRE がお互いの役割を越えていくために合流することになり、元々あった各バックエンドチームに SRE チームにいたメンバーがそれぞれ合流することになりました。

バックエンドチームから教わる

私は、SRE チーム以前は Web アプリケーションエンジニアとして主に Web のバックエンド開発をしてきました(そちらの経歴のが長いです)。ただ、STORES のリテールで使っている RubyRuby on Rails の経験はほぼなく、SRE チームの時にもごく一部のコードを必要な時に読むくらいしかしてきませんでした。本来、SRE としてはコードにも積極的に貢献していくべきではありますが、インフラ周りのタスク量が多くあまり貢献できていませんでした。

そんな中、バックエンドのチームに合流することになり、コードを積極的に変更するようになり、とっかかりが掴めずなかなか苦労していたところ、参加したチームの方にモブプロを積極的にやっていただいたことによって、理解が深まることが多々ありました。 モブプロでは VSCodeLiveShare を使い修正内容を共有しつつ、Discord で口頭でコミュニケーションするのが体験としては良かったです。その他、現状のコードについて画面共有してもらいながら詳細に解説してもらうこともありました。 遠慮しがちなので質問もしやすいように、チームの方からも積極的に働きかけてもらえたのも大きかったです。

同じ組織内にいたので、業務的には知っていることも多かったですし、人も知っている人が大半だったので、中途入社者より変化は少ないものの、業務的には結構な変化があったので心理的な部分と業務的な部分で心配していた部分が多々ありました。やはり多少苦労した部分は(今も)ありますが、チームの方の協力により少しづつ慣れてきている実感はあります。

受け入れられる側として、受け入れてくれる側がこの辺りを自然と行なってくれた気がしています。 corp.en-japan.com qiita.com

SREから共有する

そして、せっかくなので今まで SRE チームでやってきたことを少しチームに共有していこうということで、所属チーム向けの Datadog ダッシュボードを作成しました。最初は網羅的に見るよりかは、サービスへのリクエスト数、レイテンシー、DBの負荷、決済の状態など自分たちに関連しそうなメトリクスだけを見れるように数は少なめにし、毎日の定例MTGで、少し時間をもらい日々の変化を伝えるようにしました。

所属することになったチームには元々インフラにも興味がある方も多く、個人で Datadog を見ていた方ももちろんいますが、日々の変化を追っていた方はあまりいませんでした。 毎日見ていると変化に気づきやすくなり、急な変化があった場合に原因について話し合うことも増えていきました。また、現在では持ち回りでメトリクスについて所感を述べていったりしています。

Datadog Dashboard

また、SRE チームがなくなったことによりインフラ周りの作業も各バックエンドチームが徐々に受け持つようになっており、terraform によるインフラ変更作業やアクセス増加対応など、元々 SRE がやっていた作業をお願いする際には協力できそうなところは協力していったりしています。

大事なこと

割と急に決まったことではあるものの、受け入れてくれたチームの協力がありうまくオンボーディングしていくことができ、チームの一員として持っている知見やノウハウを活かしていけるよう、お互い補完していけるような関係性になりやすい状態を作ることが大切だと思いました。中途採用とは細かい点は違いますがチームにジョインする点で、大枠では近しいことだと思うので参考になったらうれしいです。

終わりに

SRE チームが解体されて、受け入れてくれたバックエンドチームには感謝しつつお互いの知見を共有し合うのは、割と望ましい形なのかなと思っています。チームが分かれている状態ではなかなかこういった共有し合うこともなかったので良い機会になったと思います。