STORES Product Blog

こだわりを持ったお商売を支える「STORES」のテクノロジー部門のメンバーによるブログです。

モバイルだより 2024夏号

みなさんこんにちは、モバイル開発本部の 坂田 / @huin です。 最近さまざまな方面から Creepy Nuts の R-指定さんに似てるといわれています。

存在自体が文化財な脳味噌っていわれてみたい人生でした。 いや、ワンチャンまだ余白はあるはず。

さて、前回の STORES モバイルだより 2023冬号 からおよそ半年ということで、今回もモバイル開発本部の近況報告を...

と、いきたいところなのですが、今回はプロダクトやチームの "現在地" はお休みして、 最近かんがえてるモバイルチームの今後について書こうと思います。

STORES が目指すプロダクト

今後について話す前に、まずはここ数年の STORES を振り返るところから始めたいと思います。 2021年3月 私が入社したタイミングでは、STORES(当時はhey)が持っていたプロダクトは STORES ネットショップ / STORES 決済 / STORES 予約 の3つだけでした。 その夏に STORES レジ がリリースされ、さらに翌年2022年の夏に STORES ブランドアプリ がリリースされています。

現在モバイルポジションのカジュアル面談では「STORES には 5つのプロダクトがあります」と説明しており、 プロダクトの数は ここ2年で変化がないのですが、実はその裏側は大きく変化しています。

2022年頃 現在と同じ5つのプロダクトが揃った時点では、こんなシステムでした。

2022年ころのSTORES システム

つまり、各プロダクトは各々のバックエンドシステムに接続しており各システムはお互いに独立していたのです。 例外的にレジはネットショップとバックエンドを共有 (※) しており、また決済SDKを通じて決済ともつながっていました。 (※ ネットショップとの商品在庫連動がプロダクトのウリだったので、それはそう)

それが2024年現在のシステムはこんなイメージになっています。

2024年現在のSTORES システム

複雑ですね (笑)

2023年の夏に、ネットショップ / レジ / ブランドアプリの 3プロダクトの連携が始まり、 また2024年 今年の1月には STORES レジ に STORES 予約 の予約管理機能が組み込まれた STORES レジ v2.0 がリリースされました。これにより STORES レジ は ネットショップ / ブランドアプリ (CRM) / 決済 / 予約のすべてのシステムと機能連携した状態となっています。

また、バックエンドシステムは ユーザ基盤と事業者基盤 システムという2つの基盤システムをベースとして、それぞれのデータが連携している状態になっています。 (事業者基盤システム開発のストーリーは、ぜひこちらの記事 をご覧ください)

ポイントは、2022年当時は互いに独立したシステムだったものが、現在ではプロダクトとしてもシステムとしても相互に接続・連携している状態になっているということです。現在 (とこれから) の STORES は、それぞれのプロダクトが個々の事業として成長するのではなく、プロダクト間の連携を強みとした複合的な事業会社として、成長しています。

CPOのideさん ( ストアーズでのこと - ideyuta.com )や VPofPX の naokoさん ( ストアーズはECの会社、ではない|naoko ) が書いているように、各プロダクトから生まれる事業データを1つのシステムに集約していくことで、事業者さんの業務をより深いレベルで解決することができるようになると考えています。

モバイルプロダクトは増えていく!?

では「事業データが1つのシステムに集約」されていった時、 STORES のモバイルプロダクトはどうなっているのでしょうか?

ここから先は完全に坂田の解釈と想像なのですが、 STORES のシステム/プロダウトは大きく4つのレイヤーで整理されると考えています。

  1. 顧客フロントエンド : 事業者さんのお客様が触れる場所
  2. 事業者フロントエンド : 事業者さんが触れる場所 (業務システム)
  3. 業務コアシステム : フロントエンドから In/Out される事業データを貯めるドメインシステム
  4. 基盤システム : 業務コアシステムを作りやすくするための共通システム

図に表すと下記のようなイメージです。

プロダクトのレイヤーモデル

現在のプロダクトを当てはめてみると、 顧客フロントエンドには、 STORES ブランドアプリ や、STORES 予約 の予約者向けアプリ「かんたん予約」がこのレイヤーに入ります。事業者さんの顧客が触わるという意味では、 STORES ネットショップ のストアページもここに含まれます。

また、事業者フロントエンドには、事業者さんむけの管理画面はもちろん STORES レジ / STORES 決済 / STORES 予約 の3アプリが含まれます。

なお、個人的には、業務コアレイヤーのプロダクトはさらに店舗向けとスタッフ向けの2つに別れると考えています。 例えば STORES レジ は 店舗向け (複数のスタッフで共有して利用する) 、 STORES 予約 のオーナーさん向けアプリは スタッフ向け (スタッフ一人一人が個人の端末に入れる) で整理されます。

これらフロントエンドプロダクトから生まれる事業データが、バックエンドの業務コアシステムに溜まっていき、事業運営に必要な様々なデータをアウトプットします。また、事業コアシステムを繋ぐ存在として、基盤システムがあります。

また、注文や売上などの事業データが顧客向けアプリや事業者向けアプリを通じて事業コアシステムに十分にあつまるようになれば、そのデータを活かすための特化型プロダクトも生まれていくと想像しています。 特定の業種・業態の事業者や、特定の業務フローを簡単にするようなプロダクトは、単体で作ってもビジネスとして大きな価値にはならないかもしれませんが、他のプロダクトと連携することで、大きな価値になると思うのです。

これらがすべてモバイルプロダクトということはないにしても、モバイルプロダクトが増えていくことは確実だと思います。

まとめると、今後のモバイルプロダクトは 顧客フロントエンド・事業者フロントエンド (店舗向け)・事業者フロントエンド (スタッフ向け)の3つのレイヤーで、プロダクトを強化しつつさまざまな特化型プロダクトを増やしていく、ということになります。

STORES は"ECの会社"ではなく、 Google Workspace や Microsoft 360 のような、事業者向け業務スイートになっていくのかもしれません。

これからのモバイルチームに求められるもの

というわけで、 STORES のプロダクト (システム) の整理と、モバイルプロダクトが増えていくであろうことを書きました。 これらの想像は現在の状況から坂田が個人的に考えたものではありつつ、 モバイル開発本部のシニアマネージャーとしてはこういった未来の可能性に向けて今から組織を作っていく必要があります。

具体計画はまだですが、大きくはつぎの3つの方向性で組織を強化していきたいと思っています。

  • 新プロダクトの立ち上げができる
  • 既存プロダクトにおいてプロダクト品質・業務効率を大きく改善できる
  • モバイルプロダクトを作りやすくする仕組みをつくる

既存プロダクトを成長させつつ、新規プロダクトの立ち上げも並行でやれる組織。 そこだけ切り取ると、なんでもできるスーパーな組織って感じですが、実際それを目指していきたいと思っています。

まとめ

STORES が現在目指している方向性と、その中でモバイルチームがどうなっていくか?現在の考えを記事にしてみました。

が、記事で書ききれなかったことや言えないこともありますので、 もしちょっとでもご興味を持った方はぜひ直接お話するお時間をいただければと思います。

採用ページ でのご応募、あるいは Twitter (かたくなにXとは言わない) で、私へDMいただいても構いません。

また、現在 2ヶ月に一度くらいのペースで Beer Bash というのを開催しています。 STORES の恵比寿オフィスでご飯を食べながらワイワイやりましょう、 というカジュアルな会なので 面談 (1on1) は緊張するという方はぜひBeer Bashにお越しください。

ということで、以上 モバイルだより 2024夏号 (特別号?) でした!

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