STORES Product Blog

こだわりを持ったお商売を支える「STORES」のテクノロジー部門のメンバーによるブログです。

新入社員がチームになじんですばやく成果を出すための 1 on 1 のすすめ

5月に入社した榎本 ( @enomotok_ ) です。STORES ブランドアプリのチームで iOS エンジニアをしています。 STORES に入社して3ヶ月が経過しました。

この記事では、チームになじんですばやく成果を出すために、私が行なった新入社員としての 1 on 1 の取り組みについて紹介します。

STORES のオンボーディング

STORES では新入社員を受け入れるために、会社として、チームとして様々なオンボーディングが行なわれています。新入社員はオンボーディングを通して事業ドメインの理解や会社のカルチャーの理解を深めていきます。また会社にはドキュメンテーションを大事にする文化があり、事業に関する様々な内容は esa という情報共有ツールでまとめられています。これらを読むことで事業内容や過去の議論をキャッチアップできます。開発環境の構築はスクリプト化もしくはドキュメント化されていて、エンジニアは簡単に開発環境を作ることができます。新入社員にはメンターがつくので、日々の困りごとをサポートしてもらえます。

オンボーディングを受ける側ができること

このような手厚い環境ではありますが、新入社員が新しい環境に慣れて、成果を出せるようになるのはそれなりに大変です。過去にいた環境との違い、期待値に対するプレッシャー、知り合ったばかりの同僚とのコミュニケーションの難しさなど、乗り越えていく必要のある障壁はいくつもあります。*1そこで、これらの課題を解決し、チームになじんですばやく成果を出すために私が行なったのが同じ事業部内のメンバー全員との 1 on 1 です。

なぜ 1 on 1 をしたか

1 on 1 を実施する前提として、チームのコミュニケーション頻度について紹介します。私の所属する CRM 事業部門は普段は主にリモートワークがメインで、出社頻度はおよそ2週間に1度です。チームメンバーとは毎日朝会で顔を合わせていて、比較的雑談なども多い環境と言えそうです。 私はコロナ流行後に転職するのは初めてだったので、入社前から、出社頻度の低い環境で初めての同僚と関係性を構築することに課題感を持っていました。そこでまずは 1 on 1 を通じて自分を知ってもらい、 Slack や Google Meet を使って気軽に質問できる関係を作ることを目指しました。また同僚各個人のバックグラウンド、興味のあることや得意な領域を知ることで、コミュニケーションをとりやすくなると考えました。 一度対面で会話をしておけば、お互いに仕事の相談をしやすくなります。

またこの 1 on 1 には、事業理解とエンジニア以外の職域への理解を深めるといった側面もありました。セールスやカスタマーサクセスのような職域の違う方からはビジネスの流儀や考え方、専門用語について本当に基本的なことから教えてもらいました。逆にエンジニアリングについての疑問に答えたり、エンジニアだからこそ解決できそうな普段の困りごとについてヒアリングをしたりもしました。

1 on 1の実施内容

1 on 1 は各人それぞれと30分ずつ行いました。アジェンダを用意して臨みましたが、担当する職域によって質問をアレンジしたり、その場の雰囲気でアジェンダはそこそこに雑談をしたり、内容は臨機応変に変更しました。

最初に用意していたアジェンダはこんなかんじです。

# お互いに話しましょう

- 自己紹介
- 好き/得意な領域
- 最近やった仕事

# 聞いてみたいこと

- 今の仕事を天気で例えると?
- STORES で働いていて気に入っていること
- 困っていること、もっと良くしたいと思っていること

# 時間があれば

- もし自分に聞きたいことがあれば
- おすすめのオーナーさんのお店

1 on 1 によって得られた効果

1 on 1 をすることでお互いの人となりが分かり、何かと相談をしやすくなったように思います。また様々な立場の視点から事業について話を聞いたことにより、事業理解が進みました。特にセールスやデザイナーといった自分と異なる立場の方が、現在の事業にどのようなモチベーションや課題感を持っているのかを知ることができたのは収穫でした。同時にエンジニアとしてセールスやカスタマーサポート領域にどうやって貢献していけそうかのイメージもある程度持つことができました。

他部門との 1 on 1 の効果

STORES では事業部を跨いだエンジニア同士の交流もさかんです。同僚の勧めをきっかけに、他事業部のモバイルエンジニア、SREやデータエンジニアリングといった専門領域で仕事をしている一部のエンジニアとも同じように 1 on 1 を行うことができました。所属している事業部によって向き合う事業課題も開発プロセスも異なるため、様々なチームの話を聞くことができて、多くの発見がありました。事業部の外に顔見知りが増えたことで、組織を跨いだプロジェクトでも相談事を持ちかけやすくなったように思います。

こうして入社してから、30名ほどの同僚と 1 on 1 を実施しました。

まとめ

自身が STORES に入社してから実施した 1 on 1 について紹介しました。この記事が職場環境が変わって間もない人や、新しいメンバーを受け入れるチームに少しでも参考になれば幸いです。

*1:念のためですが、私の入った CRM 事業部門のメンバーには初日から本当に親切にしてもらい、すぐにチームに馴染めるように迎えてもらいました。