STORES Product Blog

こだわりを持ったお商売を支える「STORES」のテクノロジー部門のメンバーによるブログです。

手を動かすことで得られた安心感を手放す【ep.12 #論より動くもの .fm】

CTO 藤村がホストするPodcast、論より動くもの.fmの第12回を公開しました。今回は STORES 予約 のエンジニアリングマネージャー ゆきぽよ(ykpythemind)と、ものづくりのモチベーションや不安な気持ちとの向き合い方について話しました。

 


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テキストで読みたい方は下記からご覧ください。

ものづくりへのモチベーションはどこから来ているのか

藤村:こんにちは、論より動くもの.fmです。論より動くもの.fmは、STORES を運営するSTORES 株式会社のCTO藤村が技術や技術に関係ないことについてざっくばらんにお話しするPodcastです。今日は STORES 予約 のエンジニアリングチームをリードしているゆきぽよさんに来ていただきました。ゆきぽよさん、よろしくお願いします。

 

ゆきぽよよろしくお願いします。STORES 予約 でマネージャーをしているゆきぽよです。

 

藤村:簡単に面白い自己紹介をしていただけないでしょうか?

 

ゆきぽよ面白い…そうですね。僕はものづくりがすごい好きで、プログラミングをするのも、音楽を作るのも好きですし、最近はホラー動画を作るのにハマっています。

 

藤村:ホラー動画って何で、どうやって作っているんですか?

 

ゆきぽよまだ1本しか撮ってないんですけど、友だちと集まって脚本を考えて、複数のカメラを使って、僕らが撮れるものを作った感じでした。

 

藤村:実写ですか?

 

ゆきぽよ実写です。

 

藤村:実写なんだ。ホラーって色々あるじゃないですか。怖い話系もあるし、スプラッターなやつもあるし、どういう系ですか?

 

ゆきぽよリアル寄りというか、僕はモキュメンタリーと呼ばれるフェイクドキュメンタリーが好きで。ドキュメンタリーを撮っているがそれはフィクションのドキュメンタリーで、そのフィクションさを意識させるものもあるし、あからさまにフィクションだとわかるものもあったりするんですけど、それもちぐはぐさが面白いんですね。あからさまに超常現象が起きまくってるとか、めっちゃ霊がでてくるみたいな感じではないですね。

 

藤村:もっとリアルな、資金調達がうまくいかないみたいな?

 

ゆきぽよそれはホラーですね(笑)。そういうリアルな話を取り入れて、話を組み立てるのを最近は毎日のようにやっています。

 

藤村:1本を撮ってから編集するまで、どれくらいかかるんですか?

 

ゆきぽよこの間は集まってから10時間ぐらい考えて、撮影して、その後、一晩中編集をやりました。で、できたのが5分の作品っていう(笑)僕は偉そうに映像制作を語れる段階ではないんですが、映像を組み立てる方式みたいなのが仲間の中でできたなーって思った瞬間でした。俺たち、これでこの先10年は遊べる、これから100本ぐらい撮れるなって思ったんですよ。

 

藤村:おおお。ゆきぽよさんって音楽も作るし、プログラミングもするし、映像も作るじゃないですか。それってなんでやってるんですか?

 

ゆきぽよ理由はないんですよね。僕のモチベーションがどこから来ているのか全くわからないんですよ、なんでですかね。

 

藤村:作るときっていいもの目指して作っているのか、そこもなく作っているのか。

 

ゆきぽよそこが難しいなと思ってるところで、どちらかというと、ベストを尽くして作りたいとか、本当に素晴らしいものつくろうみたいな意気込みはあまりなく作ることが多いんですかね。

 

藤村:なるほどね。

 

ゆきぽよただ最近は、自分の中でこういう成果をちゃんと出したいと決めながら取り組んだ方がいいかなと思い始めました。今までそういうのがなかったから、すごい成功したも、失敗したもないんですよね。なあなあになってきちゃうなと思ったりして。

 

藤村:僕はマネージャーや経営側の仕事が板についちゃって、なんでもアウトカムから逆算しちゃうんですよね。ものをつくるときも変に合理的になっちゃって、一旦これで達成したいことをシャープにしてからやろう、みたいにやり始めちゃうことが多い。それでできるものって限界あるなってたまに思うんですよね。

 

ゆきぽよ僕にはその合理性がないなと…

 

藤村:うん、わかる。わかるが、合理性じゃなく生み出された作品の価値もあるなって、鑑賞する側からするとありません?

 

ゆきぽよたしかに、ありますね。

 

藤村:「これはこういう結果を狙って作っただろう」ってわかるじゃないですか。そうじゃなく生まれてしまったものを愛でるっていうのは、特に音楽だとあると思っていて。それが面白いんですよね。

 

ゆきぽよナンセンスさというか。

 

藤村:そうそうそう。

 

ゆきぽよナンセンスさとかチープさって、個人的には好きだったりします。

 

藤村:悩ましいけど、バランスをとったらいいような気もするし、バランスをとったら終わりなような気もするし。

 

ゆきぽよそうですね。

 

不安な気持ち、やる気がない時の向き合い方

藤村:最近、仕事はどうですか?

 

ゆきぽよ仕事は、自分の中で何かが変わったんですよね。仕事由来なのか、ホラー由来なのかまったくわからないんですけど。今はマネージャーをしていますが、動き方を変えてみようというのが突然あって、あえて自分が手を動かさない方がいい瞬間があるなと思って。

でも、元々手を動かすことに安心感というか、快楽がある方だったから、動かしたくなる時もあるんですが、それは自分ひとりの快楽をやっているだけで、チームで成果を出す、全体的に最適なのかと言われると、ちょっと違うなと思って。動き方を変えてみようと思っていたりします。

 

藤村:僕もそういうタイプなんですけど、目の前にあって小さく撃ち落とせそうな課題をガンガン叩いていく。しかも計画性があるわけじゃなく、目の前にあるものからバシバシ片付けていく、ああいう快楽を今は我慢している感じですか?

 

ゆきぽよそうですね。だから逆にホラーの制作にすごい使っているのかもしれないです、毎日1脚本ぐらい作ってますね。

 

藤村:それで、目の前のものを倒す快楽の在庫を使い果たしてるんでしょうね。

 

ゆきぽよ(笑)だから、仕事とのバランスはとれているのかもしれないですね。

 

藤村:我々エンジニアは目の前のものを倒すのに夢中になっちゃいますもんね。不安とかはないんですか?目の前のものを高速で倒し続けると、それによって保たれる秩序もあるじゃないですか。

 

ゆきぽよ秩序っていうのはコードとかの話ですか?

 

藤村:コードもそうだし、ちょっと違うかもしれないけど、マネジメントとかチームをリードする面でもそういうものがあるなと思っていて。

チームの運営状況を細かくチューニングし続けないといけないこともあって。自分は今だと間接マネジメントなんで、それは手放しているんですよ。僕が一緒に仕事をしているマネージャーの人たちの下に、さらにマネージャーがいるわけじゃないですか。そこのチームの中には手を突っ込まないっていうのは、それはそうなんだけど、それだと不安にはなるんですよね。そういうのを今ゆきぽよさんも我慢しているのかなって。

 

ゆきぽよそうですね。不安の感じ方をふと思い返すことがあって、すごい不安になることがあるんですけど、それは自分の脳内で起きている、たまたま脳内の化学物質とかの濃度が変わってすごい不安に感じるだけなのかもなとか思ったりして。あんまりそこに不安を感じなかったり、不必要にめちゃくちゃ感じてしまったりするのが、予測不可能で起きる感じですかね。

理路整然と何か理由があって不安に思ってるとかはなくて、漠然と、わからないことも増えてきたなーとか。でも、常に不安な気持ちがあるわけではないですね。

 

藤村:ゆきぽよさんって自分の考えていることと脳内で起こっていることを分けて考えているんだなって思いました。メタ認知っていうのかもしれないけど。今の話って、不安に感じているな、あの時不安に感じていたな、という、自分の心の働きに対しての視点がないと生まれない話だなと思って。

 

ゆきぽよ不安に思っている時は、こんなことは思わずにただただ不安で不快な気持ちです。その霧が晴れてくると、あの時不安に感じていたな、何がそうさせていたんだろうって。不安を不安と感じる心の制御ができず苦しい思いをしたな、でもまためちゃくちゃ不安になったりすることあるんだろうなって、何もない時に思っています。

 

藤村:僕はわりとそこの制御がそこそこできるようになってきて、自分の中で不安があると、不安を感じているな、この不安は合理的じゃないなと感じるようになってきている面があるんですけど。鋭敏に何か良くないことやいいことを察知する感情の動きが起こるわけじゃないですか。そのセンサーが鈍っているんじゃないかという不安はあるんですよね。

 

ゆきぽよなるほど。

 

藤村:自己コントロールというか、センサーのコントロールができているが故に、センサーの感度が下がってるんじゃないかなって、最近自分の中で思っていて。

 

ゆきぽよ鈍くなっていってる。

 

藤村:そうそう。

 

ゆきぽよそれは怖いかもしれない。

 

藤村:その働かせ方が制御できるって、よほどの人間ですよね。今、不安に思うようにしようとかそういうコントロールって、かなり不気味な人間ではあるけど。

 

ゆきぽよ難しいですね。やる気がある時とない時があるわけで、昔よりはそれをうまくコントロールできるようになったような気もするし、不安になる時にはやっぱり小学生から何も変わってないなぁ、という気持ちにもなりますし。

 

藤村:やる気がない時って話があったんですけど、やる気ない時って何します?

 

ゆきぽよやる気がない時は漫画をひたすら読みます。リハビリというか、必要な脳のメンテナンスで、寝るのと同じぐらい漫画を読むのが大事だと思っています。

 

藤村:漫画を読むときって、ただ楽しく読んでる感じ?

 

ゆきぽよただ絵をペラペラめくっているって感じですね。なんか話が動いてそうだなぐらいにしか話を追わずに見る時もあります。

 

藤村:確かにそれは脳のメンテ感が高いですね。僕がやる気がない時にYouTubeミニ四駆を最速にする動画を見ているのと一緒だ。

 

ゆきぽよ完全に同じですね。

 

藤村:それをやっていると、やる気が湧き上がってきません?

 

ゆきぽよそれで一旦リフレッシュできて、いいですよね。

 

藤村:逆にやる気がありすぎて、やりすぎてしまって、しばらくして電池切れになることもありません?

 

ゆきぽよありますね、細かく燃え尽きてます。燃え尽きたなって思った時も、漫画を読みます。

 

藤村:安定してやる気がある人間になれたらいいのかもなって心の隅でちょこっと思うけど、そういうタイプでもないかなって自分でも思うので。

 

ゆきぽよ(笑)たしかに。

 

藤村:ということで、気持ちの使い方みたいなことをゆきぽよさんと話しました。僕は結構面白かったので、記事になるのが楽しみですね。

 

ゆきぽよまた話しましょう。

 

藤村:第2回はここからさらに広がるものもあるかもしれないので、楽しみなので、またお願いします。

 

ゆきぽよはい、ありがとうございます。

 

藤村:今回は STORES 予約 でエンジニアチームを率いているゆきぽよさんと話しました。みなさま、ごきげんよう。(完)

 

 

次回の更新をお楽しみに!

 

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