STORES Product Blog

こだわりを持ったお商売を支える「STORES」のテクノロジー部門のメンバーによるブログです。

ぶち上がる目標を立てられてますか?【ep.24 #論より動くもの .fm】

CTO 藤村がホストするPodcast、論より動くもの.fmの第24回を公開しました。今回は技術広報のえんじぇると目標設定について話しました。

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テキストで読みたい方は下記からご覧ください。

「これは自分のベストを超えてます」って正直に申告してる?

藤村:こんにちは、論より動くもの.fmです。論より動くもの.fmは、STORES のCTOである私、藤村が技術や技術以外のことについてざっくばらんに話すPodcastです。今日はモデレーターでもあるえんじぇるさんをお迎えしています。えんじぇるさん、こんにちは。 

えん:こんにちは。

藤村:早速ですが、最近悩みがある?

えん:はい、悩んでます。期初、期初と言っても、もう8月ですけど、目標設定があるじゃないですか。あれが難しいですね。

藤村:目標設定が難しいっていろんな人からいろんな方面で聞くんですけど、どういうところが難しいんですか?

えん:どれくらい求められているのかを考えつつ、自分のやりたいことと求められていることをうまいことを混ぜ合わせた目標にしたい。が、そこがなかなか難しい。

藤村:なるほど、自分のアジェンダと組織のアジェンダをマージするみたいな感じか。

えん:そうですね。

藤村:これをぶち込みたいっていうのがあったりする?

えん:そこは空気を読んでいて、本部目標を見た上でちゃんと目標は立てるんですけど、期待値が理解できてないのかもしれない。みんな、期待値を理解できているんですか?

藤村:そんなの無理じゃないですか?人のことを完全に理解するのとか、人の能力を完全に理解するのとか。

えん:たしかに。

藤村:ちょっと適当なことを言いますけど、本人が「これは自分のベストを超えてます」っていうのを正直に申告してくれるのが、ベストを超えた目標じゃないですか。それしかなくね?って気が最近している。

ここまではできるな。これは確率1%、これは10%くらいできる、ぶっちゃけこれは5割というかほぼできる、みたいなことって、自分がなんとなくわかるじゃないですか。

えん:そうですね。

藤村:それを素直にやればいいだけなんじゃない?みたいな結論に至りつつある。

えん:そうすると自分の力を正確に見積もれてないと、そもそもつらくなるのか?

藤村:でもそれも怪しくて、やることって毎回違うじゃないですか。特に我々の場合は違うじゃないですか。パン工場だったらパンを10個作ります、みたいなのがわかりやすくて、定量的に測れるけど、この仕事は知的労働じゃないですか。知的労働ってわからないことをやるから知的労働なわけじゃないですか。そうなると、そんなパン工場系の見積もりはできないですよね。

えん:うーん。

藤村:だから「自分の能力を正確に測る」っていうのも気持ちとしてはわかるけど。それより新しいパン工場を作るみたいな。作れるかなって考えると、ああやって、こうやってみたいなのを想像するじゃないですか。はい、全然作れますね、パン工場は楽勝で作れるって場合と、いや、ぶっちゃけ自分の能力だったら無理だな、全然解像度が広がらない、みたいなのがあるから、その感覚値でいいんじゃない?みたいなことを最近思います。

えん:想像できるかどうか、か。でも想像できないことを目標に含めなきゃいけない時もあるじゃないですか。

藤村:そう。

えん:その時はぶっちゃけ想像できないですけど、これぐらいはやれるかなみたいな?

藤村:想像できないことも、例えば唯一神になるっていうのと、パン工場を作るだとだいぶギャップがあるじゃないですか。パン工場を作るのはできるけど、唯一神は100%無理じゃないですか。それが無理と思っている時点で、狙いが低いっていう説もありますけど。だから、パン工場を作るのはいける、アメリカか中国大統領になるのは100%無理に近い。そういう差はあるはずで、それで見込みみたいなのをつけられると思うんですよ。

アメリカ合衆国大統領は奇跡が起こればいけます。パン工場を作るのは、まあまあわからないことあるけど、いける可能性があるような気がする。その次に神奈川県知事はアメリカの大統領ほどじゃないけどいける、、、わけじゃないか。普通にいけないなぁみたいなので、やっていくしかないんじゃないですかね。

えん:うーん。

藤村:わからない。自分の会社でもやってる身からして、こういうこと言うのは何なんですが、すごく我々の仕事といわゆる普通の目標管理っていうのは、組み合わせがむずかしいなって思います。OKRにしても同じ。

えん:でもどうやら組織には目標が必要だし、評価も必要だしっていうのは前回聞きましたもんね。

正確な着地点を予想するよりも、テンションがぶち上がるか

藤村:でもなんか最近思うんですけど、目標設定とか評価とか全部そうなんですけど、正確に着地点を予想することよりも、ぶち上げてテンションが上がって、それをやるって方が圧倒的に重要だなって思って。最近、僕はぶち上がるやつ、っていうのを最重視してます。ここまでいけたらかっこよくないですか?ここからこれいけたらいいっすね、じゃあそれで!っていうのを重視してますね。やっちゃおう!みたいなテンションって重要だと思うんですよ。

えん:しかも、やっちゃおう、っていうのは一回決めないと、ただやってるだけになっちゃいますもんね。

藤村:そうそうそう。かつマネジメント側としてはぶち上がるのと、会社全体としてやりたいことを、上手く着地させるみたいなのがすごい重要っていうのはありますけど、でもぶち上がるのがすごい重要な気がする。

えん:確かに。そっちの感じで考えた方が上手くいきそうな気がする。

藤村:絶対そうだと思いますよ。テンションが上がるじゃないですか。テンション上がると頭が働きますもん。無理っぽいけどちょっとやってみようみたいな。やれたらこれアツいでしょみたいな。 

これやれたら自分の限界超えてるでしょ、完全にこれできたらレベルアップですね、ぶっっちゃけできるかわからないけどみたいな。そういうところを目指せると、仕事は気分もよくやれるし、工夫もするし、頭もいい感じに働くので、できないことが少しずつできるようになる。階段を上っていきやすいと思います。

えん:ぶち上がる。

藤村:ぶち上がるのは重要ですね。

えん:言葉って重要ですね。ぶち上がるみたいな感じで、「ぶち上がる目標を立てよう」って言われるのと、普通にただ「目標を立てよう」って言われるのでは全然違うから。これは何なのか?っていうのを、ちゃんと自分の中でそうやって落とし込めるかどうかで、この目標一つに向き合う気持ちも変わるんだな。

仕事も人生の一部。自分が主体になって考えた方がハッピー

藤村:目標もそうなんですけど、個人的にすごい重視してるのは、自分の中での整合性がとれているか。整合性っていうとあんまり面白くないんですけど、ぶち上がる目標に向けて全部整然と、ちゃんときれいに繋がっているか、っていうのは考えることが多いですよね。何において人はぶち上がるのかっていうのは、それはそれですごく面白い命題でもあるんですけど。

えん:人によって全然違いそうですもんね。

藤村:そこの正確な定義ができなくても、ぶち上がるときはぶち上がるので。ぶち上がればいいみたいなのはありますよね。正確に定義するより、色々並べてみたときに、ときめいてるやつがぶち上がるやつなんで、それは重要。

ぶち上がるけど、これはぶっちゃけうちの会社とか、今の自分のやってることが関係ないわ、ってものもあるじゃないですか。そういうのは、ごめんなって静かにオミット(除外すること)するしかない。とはいえ、こういうことを実現したいんだが、ぶち上がるやり方はないかな、みたいなことを考えるのは仕事をやる上ではクリエイティブだし、力を出しやすい、技なんだと思いますけどね。

えん:こういう役割を期待してます、こういうことができると良いでしょうみたいなのがあって、それに合わせて(目標を)書かなきゃいけないじゃないですか。あれに囚われすぎてたのかもしれないって思って。

藤村:ああそうね。自分がレベルアップしたらこれなんで、次のレベル上がったらこうなるんでっていう、いろんな等級制度、グレード制度とか、なにかしらあるじゃないですか。そういうのに無理やり当てはめていけばいいんですよ。当てはめると意外と俺この部分マジで足りねえなみたいなのがわかったりするんで、意外とああいうグレード制とか、要件が書いてあるのは、自分の能力を見直すという面では便利ですよね。これは俺に足りないな、うん俺はこれを無視するみたいな、そういうのもできるじゃないですか。

えん:一旦ここは置いとこうっていう。

藤村:これは俺はやらないって決めたって、そういうのもできるから便利ですよね。でも、やっぱり「自分がどうするか」を中心に考えた方が、気分よく物事は進みますよね。

えん:なんでもこじつけなんだな、って感じですね。うまいことこじつけられるかどうかがすべてだ。

藤村:自分を中心にすべてをこじつけていく。あとはなんだろう、こんなことを言うのなんなんですけど、仕事をするって面においては、会社が主じゃないはずなんですよ。我々はいち人間として生きており、その一部を仕事という活動に使ってるわけじゃないですか。それを選んでるのは自分なので、自分がその仕事においてどうするか、っていうのは自分で考えた方がハッピーな気がする。

えん:たしかに、これは人生の一部。

藤村:人生の一部で自分は仕事というのをやっており、どういうふうに仕事をしたくて、どういうふうになっていきたいか、もしかしたらキャリアプランがあるのかもしれなくて。で、会社はこういうところを目指しているようである、っていうのがハッピーに合致する状況って、自分が主体になって考えた方がきれいにいくと思うんですよね。

えん:やりたいこと、ぶち上がる目標を考えて、それを言われてる期待役割に無理やりこじつけていけば。 

藤村:そうそう。俺がぶち上がり、かつ仕事としても意味があるやつ。そもそもぶち上がるぐらい難しいことをやろうとすると、仕事上もチャレンジになる場合がほとんどなんですよ、キャリア的にも。だから割とスッと出てくる。マネージャーからしても勝手にやってきたなぁみたいな、いいじゃん!以上!みたいな。とはいえこれはちょっとプロダクトとか事業としてはやりたいことはこっちなんだよね、ごめんねみたいな時は、そうですよみたいな。そこで話せばいいだけなんで。

えん:藤村さんは、そうやって気づいたらCTOになったんですか?

藤村:うーん、自分なんでCTOになったんだろうな?

えん:ちょっとずつぶち上がっていった結果、CTOになった?

藤村:自分は難しい問題を探していったらこうなった、みたいなところが大きいですかね。難しい問題かつ金が稼げる。金が稼げるというのは社会にインパクトを出せる仕事。って考えていくとこうなった。あと、自分が得意というか何かよくわからないけどやれる、っていうの(積み重ねて)こうなった。CTOになりたいと思ったことは、別にないですね。

えん:結果論ですね。

藤村:結果論。

えん:自分のやりたいことをちゃんと自分で考える。

藤村:そうそう、何にぶち上がるかっていう「自分のパッション」とかを大事に育てるとか、見つけていくみたいなのは、実は結構重要な仕事なんだがあまり語られないなって思いますね。

えん:「Just for Fun」って言ってるのにな。

藤村:そうね。まさにそれなんですよね。俺、これ夢中になってやれるなぁ、なんとかうまくやりたいなぁ、っていうこだわりとか情熱みたいなのを、どうやって見つけるかみたいなのは重要だと思っているので。

えん:それをもとに仕事したいですもんね。

藤村:そうそうそう。それをもとに仕事できると楽ですからね。気持ちの設計がまっすぐなまま活動できるのでいい。

えん:目標設定がちょっと憂鬱でしたけど、見方を変えようって思いましたね。会社としても自分のためにも頑張ってくださいっていうスタンスで言ってるけど、これは確かに自分のためにやるものだなって思えました。

藤村:ぶち上がるのが重要ですよ。

えん:はい。じゃあ、目標設定に悩んでいる世の中のみなさんも、ぶち上がるかどうかを。

藤村:そう、ぶち上がるかどうか、ですね。そんな感じ?

えん:そんな感じです。

藤村:今日はモデレーターのえんじぇるさんを迎えて目標設定について話しました。結論としては、ぶち上がるのが重要ということになりました。#論より動くもの でぜひご感想をお寄せください。ということで、論より動くもの.fmをおわります。ごきげんよう。(完)



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